法律上は、
満15歳に達すれば遺言書を作れるのですが、
現実的には、
マイホーム等の一定の財産を取得したときや、
会社を定年退職したときなど、
いろいろな意味での人生の区切りを迎えたときに書く場合が多いでしょう。
しかし、たとえそのような場合でなくても、
遺言書について気になったときは、
その機会に是非遺言書を作っておくべきです。
理由は2つあります。
まず、一発で完璧な遺言書を作るのは困難だからです。
一度遺言書を作っても、
時間が経過するとともに気が変わることは
ありうることです。
より適切な遺言を作るには、
ある程度の熟成期間が必要となる場合が多いのです。
この熟成期間を確保するために
なるべく早い時期に作る方がいいのです。
次に、死ぬ間際になってから遺言を作ろうとしても、
そのときには精神的余裕も体力的余裕も無くなってきてきている
という可能性が大きいからです。
たとえ元気なときであっても
遺言内容を決定するのは一苦労です。
とすれば、
精神的・体力的余裕を失ったような状態で
満足できる遺言を作るというのは
限りなく困難であることは明らかでしょう。
従って、
仮にもしあなたが今現在少しでも遺言について気になったとすれば、
よい機会ですので、
是非とも遺言書を書くことをお勧めします。
若いときに遺言書を書いたからといって、
問題になることは何もありません。
また、あなたが相続人となる立場であるなら、
遺言者となるべきご両親等に
遺言書を書くということを勧めてみてもいいかもしれません。
(切り出し方が難しいかもしれませんが…)
遺言は、
残される遺族だけでなく、
遺言者自身の安心にもつながるものです。
向後の憂いをなくするということは、
心の安らぎをもたらし
より楽しく充実した人生を送ることにもつながると言えるでしょう。
4,そもそも遺言書とは何なのか?